○地面の作る
地面の製作にはスチレンボードとウッドフォルモ(木粉粘土)を使用してみました。
この粘土は以前に使用した残りをジッパー付きの袋で保存していたもの。
いつ保存したのか忘れてしまったくらい昔のものでしたが、水を加えたら普通に使えました。(笑)
よかった・・・。(^_^;)
スチレンボードの上には粘土が剥がれないように、あらかじめ木工ボンドを塗布しておきます。
次に、構想をもとに車両やフィギュアを配置してみます。
このとき、地面との一体感が出るように車両や人形を粘土に押しつけ、地面にわだちや足跡を付けていきます。
さらに地面の表情が単調にならないよう、キットのタイヤを転がしたり予備履帯を押しつけたりもしてテクスチャーを追加していきます。
ちなみに水を加えたウッドフォルモは容易に乾燥しません。乾き始めたらまた水を加えればすぐにふやけてきます。
私が使用した限りでは、完全乾燥には2日程かかりました。ですので、この作業にはけっこう余裕があります。
車両とフィギュアを配置したところ、フィギュアがパッケージと同様の方向を向いていると車両が背景になって埋もれてしまうように感じました。
ですので、車両とフィギュアに統一感が出たらいいなと思って、このあとにフィギュアの視線が車両と同じ方向を向くように変更してあります。
それと、粘土が乾燥したらスチレンボードが反ってきました…。
取り回しや塗装を考慮して、あえて飾り台とスチレンボードは別々にしておいたのですが・・・。(-_-;)
このような事態を避けるためにも、あらかじめスチレンボードは飾り台にがっちりと接着しておいた方がよさそうです。
ここからはそれぞれで一体感が出るように、車両のウェザリングと地面の塗装を平行して行っていきます。
車両のウェザリングは主にピグメント、MIG productions:Dark Mudを使用しました。
車体下部を中心に塗りつけていきます。
ピグメントを塗布したあとはタミヤアクリル・クリヤーを吹き付け、濡れた感じを表現してみました。
ちなみに、この作業は机の上が壮大に汚れるため、新聞紙等での保護が必須です!
ピグメントを吸い込まないようにマスクもしておきましょう!
地面はマホガニーをまだらに吹いたあと、車両と一体感を出すためにDark Mudでも着色していきました。
自然な感じになるように、Dark Mudの着色はまだらに行っていきます。
その後に植物を植林。
木は市販のドライフラワーを使用しています。
そのなかでも冬の景色に似合いそうな、紅葉が終わったあとのような色合いのものを選んでみました。
背の低い植物はライケンを使用して再現しています。
植林したら背の低い植物と地面の境目を中心にDark Mudで再度着色して、地面に溶け込ませていきます。
○雪を降らせる
地面を着色して植物を植えたら、いよいよ雪を降らせます!
といっても今回は雪がまんべんなく積もっている感じではなく、パッケージアートをイメージして雪が溶けてびちゃびちゃになっている様子を狙っていきました。
当初、雪の再現には模型店で購入した雪素材の使用を考えていたのですが、私が手に入れたものは粒子が大きくて1/48では不自然に思えました。
そのため、重曹を使用してみることにしました。
重曹の固定にはモーリン・スーパーフィックスを使用。
これを水で薄めて地面に塗布、そして重曹を撒いて固定させていきます。
木の上に積もった雪も同様の方法で固定しました。
ちなみに重曹ってコンビニとかで気軽に買えるものかと思っていたのですが、近所のコンビニでは扱っておらず…。
結局、薬局まで足を延ばすハメに…。
雪の固定が終わったら雪と地面の境界を中心に、Dark Mudをアクリル溶剤で溶いたものを染み込ませるようにして着色していきます。
溶けてぐちょぐちょになった感じに見えたらいいのですが・・・。
また、雪の積もっていない箇所にはアクリルクリアーを部分的に筆で塗布し、濡れてびしょびしょになった感じを再現してみました。
雪の素材に関してはタミヤ:テクスチャーペイント等、重曹以外にも試してみたい素材がたくさんあります。また冬の情景を作ってみたいです。
○フィギュアを仕上る
まずMG42を担いでいる彼から。
フィギュアは襟やベルト、袖口をデザインナイフや目立てやすりで彫り込んでディティールを強調してみました。
さらに彼はヘルメットを被っているので、顎ヒモを0.1mmの銅線で再現してみることにします。
顎ヒモの再現にはプラペーパーやパテを使用する方法があるようなのですが、1/48サイズだとより緻密な工作が必要となり難易度が上がりそう・・・。
スケールに合わせた工作をしないと、顎に包帯を巻いているようにも見えかねません・・・。
今回用いた銅線をを使用する方法は、上記方法と比較すると工作が容易で手軽かと思います。
もうひとりの彼も襟やベルト、袖口を彫り込みます。
また彼はMP40を肩から下げていますが、ただ接着しただけだと脇で挟んで保持しているようで不自然に感じました。
そこでストラップを再現してみようと思うのですが、ここはマスキングテープの細切りで対応してみました。
ただ、テープの粘着力だけでは不安が残るので、所々を瞬間接着剤で補強しています。
あらかじめ溶きパテを塗布しておけば、塗装も簡単には剥がれないようです。
○完成!
最後にネームプレートを貼り、車両と人形をセットして完成!
ネームプレートはラベルにプリントしたものを、透明プラ板でカバーする方法で制作しています。
また、人形も地面にセットしたあとに地面との一体感を狙って、足下を中心にピグメントを塗布しました。
○まとめ
今回の作品の制作期間は実質23日、約91時間でした。一日の作業時間は多少変動がありますが、平均して4時間前後となります。
意外と時間がかかってしまったよう思います。
今回、車両の内装と外装を完全にわけて塗装を行いましたが、同色であればある程度まとめて作業してしまった方が良かったかもしれません。
あと、冬季迷彩は試行錯誤しました。
実際に経験してみると、冬季迷彩は表現の幅がとても広くて奥が深いことを肌で感じることができました。
今回使用したマテリアル以外のものも使って、経験も積んでいきたいところですね。
それと、フィギュアの仕上げが雑になってしまいました。
実はこの作品は某コンテストへの参加を目的に製作していたのです。
しかし、フィギュアの仕上げに入ったところで締め切りが近くなってしまい、完成を焦るようになってしまいました・・・。
スケジュール管理って難しいですね・・・。
フィギュアはジオラマにおいて重要な構成要素だと思っているので、仕上げも大切にしていきたいところです。
あと、完成後にあらためて情景を観察すると地面の色と飾り台の色が近くて、地面が飾り台に沈み込んでいる印象が・・・。
今後はそれぞれの構成要素のバランスも意識していきたいところです。
コンテストの結果はというと…。
残念ながら入賞はなりませんでしたが、良い経験が出来たのでよしとしましょう!
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