引き続き、塗装・ウェザリングを行っていくことにします。
ここからは植物の表現も行っていきましょう!
ウェザリングの下地

参考までに、こちらはウェザリング前の状態。

最初にGSIクレオスMr.ウェザリングカラー:グランドブラウンで、ウェザリングの下地を作ります。
これまでと同様に、原液をちょんちょんとまばらに置いてから溶剤を含ませた筆で不規則に伸ばしていきました。

ウェザリングカラーでの塗装を終えた状態がこちら。
これだけでもなかなか味が出てきましたね。
廃墟っぽくなってきました。
建物のウェザリング:植物が生い茂る廃墟

一部の建物には屋上に植物が確認できました。
これを再現してみることにします。
まずは下地としてAK interactive(AKインタラクティブ):Moss Deposits(モスデポジット(コケ汚れ用の塗料))を塗布。
ここもあえてムラになるように塗っていきますが、特に雑草は面の中央より入隅により多く生えている印象があります。
よってここでの塗装も、入隅がより濃くなるように塗装してみました。

次に植物っぽく立体感を出すために、ピグメント(粉末状の顔料)を置いてみることにします。
使用したのはAMMO by Mig Jimenez(アモ バイ ミグ ヒメネス):Amy Green(アーミーグリーン)。
枯れかかったくすんだ緑が廃墟に生える雑草っぽいかなと思い、この色を選択してみました。
ピグメントは粉状なのでそのまま置いただけでは定着せず、風が吹くと(くしゃみとかでも)容易に飛んでいってしまいます。
そこで定着をさせる必要があるのですが、ここではアクリル塗料用の溶剤を使用してみました。
ピグメントを置いてから、溶剤を筆でそっと置くようにして染み込ませていきます。
(ピグメントは溶剤で溶けてしまうため、横方向の筆の動きは避けた方が良さそう)
さて、ピグメントによって立体感は出たのですが、なんだか少し単調で間延びしてしまっている印象を持ちました・・・。

そこで色味を足してみることにします。
使用したのはAK interactive(AKインタラクティブ):Faded Green(フェーデッドグリーン(グリーン系の褪色表現用のピグメント))で、こちらはアーミーグリーンより濃いめの緑。
このピグメントをまばらに置いて、色調を追加すると共に情報量の追加も狙ってみました。
もともと軍艦島では自然がほとんど存在せずに土地も限られていたため、建物の屋上に庭園や農園が作られたそうです。
いま再現している屋上の緑も、その空中庭園の名残だったりするのかもしれません。
ちなみにピグメントは非常に細かい粉末です。
この作業に限ったことでは無いかもしれませんが、ピグメントのような細かい粒子を吸入すると健康に悪影響を与える可能性が考えられます。
(特に肺は出口が無いので、異物を排出しづらい)
こういった作業ではマスクの装着をお勧めします。

さらに一部の建物には屋上に樹木も確認できたので、これも追加してみました。
樹木(特に背の低い木)の再現で、まず思い付いたのがライケン(コケや海草等を乾燥させたもの。主に鉄道模型でよく使われる)。
しかし1/3000スケールとなるとライケンは相対的に大きく見えてしまい、スケール感を損ねてしまう可能性が大です。
よって、ここではキットの説明書にも書いてあるように、模型用の着色されたスポンジを使用してみることにします。
使用したのはLIFE COLOR(ライフカラー):LICHENS & MOSS(地衣類とコケ 再現セット)。
このセットに入っているLush Plantという色のスポンジを利用して樹木を再現してみました。
このセットの面白いところは、着色されたスポンジと定着剤がセットになっているところ。
ピグメントと同様、スポンジのみでは模型に定着しないため、風が吹くと飛んで行ってしまいます。
そこで必要となるのが定着剤なのですが、このセットには緑色に着色された定着剤(濃淡それぞれ1色ずつ)がセットに入っているのです。
このセットのみでコケだったり樹木だったりが再現できるわけです。
実はピグメントのセットと勘違いして購入してしまいお蔵入りしていたものだったのですが、こんなところで活躍してくれました。
( ̄▽ ̄;)
部屋の中のウェザリング

さて、あらためてウェザリングを終えた建物を見てみると、屋上は密度が増してきましたのですが側面が少々あっさりしているように感じました。
そこで部屋の中にも瓦礫を積もらせてみることにします。

室内の瓦礫も、瓦礫の再現で用いたピグメントを利用してみることにします。
側面を水平にして固定し、ピグメントをまぶして・・・。

余分を乾いた筆等ではらってからアクリル塗料用の溶剤で固定します。
しかし、水平面を中心に積もらせるのが意外と難しい・・・。
ちなみにオールエッチング製の30号棟は中が筒抜けでこの工程が行えないので、プラスチックパーツの建物を中心にこの作業を施しています。
建物のウェザリング:竪坑櫓とクレーン
次は竪坑櫓のウェザリングへ。
竪坑櫓は金属製ということもあるので、さび表現を中心に施していくことにします。
今まで仕上げてきたパーツは全体的に似たような色味のものが多かったので、さび中心の構造物は良いアクセントになるかもしれませんね。

基本色はモデルカステン:チッピングベース色。
ここもやれた感じが出したかったのであえて塗り潰さず、かすれたように筆塗りしてムラを活かす方向で進めてみました。

さびを表現するにあたってざらざらとした質感も欲しかったので、基本色が乾燥したらピグメントを使用してみることにします。
使用したのはMIG Productions(ミグプロダクションズ):Old Rust(オールドラスト・古びたサビ色)。
ここは瓦礫のような降り積もった感じの立体感は必要なさそうだったので、定着剤は特に使用せずに筆でピグメントをこすり付けただけ。
しかし、それだけでもさびて朽ちた感じの雰囲気になってきたように感じます。
ピグメントは程よい粒子感も出せるので、このような場面でも大活躍!
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