フジミ 1/3000 軍艦島(端島)(制作記その8)

 

ここからは島本体のウェザリングを。

制作もいよいよ佳境に入ってきました。






島のウェザリング

 

実際の画像を観察すると、岸壁は黒ずんでいる様子が確認できました。

ここはGSIクレオスMr.ウェザリングカラー:マルチブラックで、これまでと同様に原液をまばらに置いてから溶剤を含ませた筆で伸ばして再現してみます。

 

さらに、実際の画像からは島の中心にある丘付近に緑が確認できました。

こちらも丘を中心に緑を植えていくことにします。

といっても内容は、これまで個々のパーツに施してきたウェザリングとほとんど一緒。

①AKのMoss Depositsで下地を作る

②ピグメント(AMMOのAmy GreenとAKのFaded Green)で立体感を表現

③ライフカラーのLush PlantとSprout Greenで樹木を再現

と、こんな流れです。

 

こちらは樹木(スポンジ)の定着に水で薄めたマットメディウムを使用してみたのですが、乾燥しても一部につやが出てきてしまいました。

(画像の矢印で示したあたり)

 

一瞬慌ててしまいましたが、まずはお茶でも飲んで一呼吸、対策を考えます。

しかし、つやが消えればいいだけなのでここは簡単。

似たような色のピグメントを筆でこすり付け、つやを消していきました。

 

次に瓦礫の再現ですが、ここも建物に施したウェザリングとほとんど一緒。

2色のピグメント(MIGのRubble DustとAMMOのLight Dust)まばらに散布、そして定着剤(アクリル塗料用の溶剤を使用)で固定して再現します。

 

ちなみにキットの説明書には鉄道模型用のバラストを使ってみても良いかもよ的なことが書いてありましたが、バラストはスケール換算するとあきらかに大きすぎると判断。

今回は使用していません。

 

ドルシックナー(石炭の選別に使用する装置)内にはMIG Productions(ミグプロダクションズ):Oil and Grease stain mixture(オイル・グリース表現液)を塗布。

よどんで濁った水が溜まっている雰囲気を表現してみます。

使用した塗料はもともとつやがありますが、水が溜まっているように見える様子を狙って、濃いめの塗料を厚めに複数回塗り重ねてみました。

軍艦島は建築物も含めて全体的に乾いてぱさぱさした印象があったので、このようなつやはアクセントにもなるかもしれませんね。




組み立てる

それぞれのウェザリングを終えたら、いよいよ組み立てへ。

そこで見たものは・・・。

 

立体的な素材を使っていたのである程度は予想できていたのですが、やはり一部の建築物が密着せずに浮いてしまいました・・・。

ここもお茶でも飲んで一呼吸、対策を考えます。

 

結局、瓦礫用のピグメントで隙間を埋めて隠してしまいました。

ただ、建築物が傾いていると不自然なので、例え一部が浮いていたとしても、接着時は水平・垂直に気を付けた方が良いかもしれません。

 

海面の表現

さぁ、軍艦島はほぼ完成!!!

あとはこの島を魅せるためのベース(海)作りです!

 

しかし、海は今までのプラモ人生で表現したことがなかったので、まずはどんな風に見えるか試し塗り。

手持ちの塗料から海の表現に使えそうな色を物色、ここではその中から以下の4色を選抜してみました。

・シャロウオーシャンブルー

・ディープオーシャンブルー

・スカイブルー

・コバルトブルー

(上記は全てGSIクレオス)

 

実際の試し塗りですが、海の塗装も1色だと間延びして味気ないと感じたので、それぞれ2色を組み合わせてみることにしました。

その結果がこちら。そして印象は・・・

 

①ディープオーシャンブルー+シャロウオーシャンブルー

全体的に暗く、海っぽい透明度もあまり感じられないかも・・・。

②スカイブルー+ディープオーシャンブルー

全体的に暗いけど海っぽい透明度は①より感じられるかも・・・。

例えば波が高く荒れた海、または曇天の日をイメージした海の表現として良いかもしれません。

③シャロウオーシャンブルー+コバルトブルー

透明度が感じられず、のっぺりとした印象もあって海には見えにくいかも・・・。

④スカイブルー+コバルトブルー

透明度を感じました。さらに南国の晴れた日のリゾート地の海を想像しました。

 

さて、どの組み合わせを使うか・・・。

透明感のある海っぽさという点においては②と④が選択肢に入るかなと考えたのですが、軍艦島にリゾート地にみられるような美しい海のイメージはあまり似合わないように感じました・・・。

 

ということで、ここでは②を選択してみることにします。

組み合わせが決まったら早速塗装へ。

 

と、その前に海の塗装範囲を確認。

海は水深が浅い方が明るく、深い方が暗く見えるので、島との距離を目安にして明暗2色を使い分けてみようと考えました。

そのために、海面パネル上での島の位置を再度確認しておきます。

 

発色を考慮して、明るい方のスカイブルーを先に吹くことにします。

 

次に暗い方のディープオーシャンブルーをエアブラシ塗装。

島から離れるにつれて暗くなるイメージで塗装していきましたが、べた塗りだと立体感に乏しくなってしまうと考えました。

ということで、スカイブルーも活かしてグラデーション塗装。

スカイブルーで塗装した範囲が徐々に減少していくイメージで塗装してみました。

 

「制作記その9:波の表現、そして完成!!!」へ

 

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