タミヤ 1/12 ドゥカティ916(その1・箱を開けて制作の準備をする)

 

○はじめに

今回制作するキットはこちら。

タミヤ 1/12 ドゥカティ916

 

このキットを製作する少し前に、ドゥカティの最新モデルであるパニガーレのキットがタミヤより発売されました。

ではなぜ、今916なのでしょうか。それは、以前私が所有していたバイクだからなのです。

私が高校生だった頃、このスタイルに衝撃を受けて一目惚れしてしまい、とうとう手に入れてしまいました

がんばって試験場で限定解除をして(当時、大型二輪は試験場でしかとれませんでした)、バイトして貯金し手に入れた念願のバイク、それが916でした。

 

○実車について

実車の登場は1993年なんですね…。なんと、20年以上前です!

カウルの中は伝統のトラスフレームにデスモドロミック(スプリングを用いずカムのみでバルブを開閉させる)Lツインエンジン、排気量は車名にもなる916cc。

私が所有していた頃は、スタンダードモデルのStrada(後のMonoposto)と上位モデルにあたるSPの二つのグレードがあったように記憶しています。

その後、ドゥカティの熱烈なファンであったアイルトン・セナの限定モデルも登場しました。

 

○キットについて

タミヤのキットの登場は1995年。こちらも登場から20年経過しているのですね…。

このキットは塗装の指定・リアサスのデカール・リアカウルの形状等から、スタンダードグレードであるStradaをモデル化したものと思われます。

パーツ数は少ない印象を持ちますが、逆に一体化されているパーツが多いため、マスキングを用いる場面が多々出ててくるように想像します。

金属部品も含まれており、エンジンの固定等には極小ビスを、リアサスは金属製のコイルスプリングを用いる構成です。

ちなみに極小ビスに対応したドライバーが付属しているため、別途用意する必要はありません。

私はこのようなところに、タミヤならではの気配りを感じました。

あと、配管用に2種類の径のビニールパイプもセット、ウインカーやテールライトのパーツはクリアーで成型されていますが着色はされていません。

 

以上がキットの印象ですが、バイクモデルのポイントは表面処理とツヤ、あと複数のメタリックの使い分けと捉えます。

それでは製作を開始していきましょう!

 

○製作の準備

まずは失敗してもリカバリーが容易に済むように、PCとスキャナーを用いてデカールのスキャニングを行っておきました。

ちなみにナンバープレート用のデカールにはイタリア国旗をあしらったベースにドゥカティのロゴが配置されたものと、品川ナンバーのものと2種類用意されています。

品川ナンバー強し、といったところでしょうか…。(笑)

 

次に説明書を読んで、作戦を練ります。

早めにやっておいた方がよい作業として、合わせ目の処理が思いつきます。

そこで、合わせ目の処理が必要なパーツの塗り分けを容易に行えるよう、まずは後ハメ加工から実施していくことにしました。

 

パーツE10・17とE11・16(サイレンサー)はパーツB6・8(エキゾーストパイプ)を挟み込む構造になっています。

これでは合わせ目の処理をしたあとの塗装が不便なので、ここに後ハメ加工をします。

 

加工といってもパーツB6・8の一段細くなったところをカットするだけです。

ただ、接続用に真鍮線を刺しておきました。イモ付けより位置決めが容易になり、さらに強度アップも図れます。

 

エキゾーストパイプの後ハメ加工を施したら、E10・17とE11・16(サイレンサー)を接着して合わせ目処理に備えます。

それ以外にもシートカウルやフェンダー、エンジン等はマスキングの必要がなさそうだったので、それらもこの段階で接着してしまいます。

特にスタンドは今後製作が進んだときにバイクの保持に役に立つと思われるため、早めにやっておくと便利かと思いました。

 

エキゾーストパイプ(パーツB6・8)についての加工をもう一つ。

エキゾーストパイプの一部がパーツB27(フレーム側)に成型されています。ここも、このままだと整形や塗装が不便そうです。

エキゾーストパイプはエンジンとサイレンサー、あとこのフレームの3点で固定される構造になっていました。

しかし、エンジンとサイレンサーの2カ所でもエキゾーストパイプは固定できるのではないかと考え、パーツB27のパイプ部分をカットしてエキゾーストパイプに接着してみました。

 

次にメッキパーツの処理です。

このキットにはメッキパーツが含まれています。ツヤもほどよく抑えられていて上品な印象です。

ただ、メッキパーツは塗料が乗りづらく、また整形をするとその部分だけメッキはがれてしまいます。

以上のことから、さらに自分がイメージした完成像から一部のパーツはメッキを全てはがすことにしました。

下の写真右にあるパーツE1・2・9は、整形に手間取らず質感も違和感が感じられなかったので、そのままメッキを活かす方向でいってみます。

メッキはがしには定番である、塩素系漂白剤(いわゆるキッチンハイター等)を用います。

ただ、漂白剤は原液のままでよいのか、それとも薄めて使用したほうがいいのか以前から素朴な疑問があったので、これを機にあらためて調べてみました。

その結果、比重の関係で原液だとパーツが浮いてしまって漂白剤に浸からないため薄めて使用する、ということがわかりました。

水で薄めることで漂白剤の比重が変化してパーツが沈むため、パーツ全体に液を行き渡らせることができ綺麗にメッキがはがせる、というものでした。

確かに漂白剤はドロっとしているため、イメージ的にもなんか下に沈んでいきそうな感じがします。

 

ということで、2倍程度に薄めたもので実施してみます。

ちなみにタッパーはキッチンにあるものを使用すると、家族に怒られることが予想されます。(笑)

専用のものを用意したほうが無難でしょう。

一時間程度浸けたあとの写真です。

漂白剤に浸けるとみるみるうちに色が変わってくるので、眺めていて面白いです。(笑)

あと、このキットのメッキは着色コートはされていないようで、漂白剤のみでメッキが落ちていきました。

 

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